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第一話「べっちょない市」

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男は酷く寝つけずにいた。

昼に起きた出来事にずいぶんと悩まされていた。仕事上のミスのせいだ。
以前、顧客に説明したことが間違っていて、今日その顧客が怒鳴り込んできた。そして、そのクレーム対応に追われて、結局、今日の仕事は出来ずじまい。
さらに、それを上司に随分と咎められ ー30分近くは続いただろうかー しかも、クレームとは関係のない事まで責められて、すっかり心が萎えてしまった。
同僚は気を使って飲みに誘ってくれ、酒と愚痴で吐き出したつもりだったが、それでもまだ心は静まっていないのだった。

男は家に帰った。男のワンルームである、物は雑然と置かれていて、揚げ句にスーツまで床に脱ぎ散らかして、ソファに携帯電話を放り投げた。
気分転換に明日は部屋の掃除でもしようか、などと思いながら、もやもやとした心のまま早々に床についた。
しかし、酷く傷んだ心は寝させてくれなかった。

「やれやれ、せっかくの休み前の夜だって言うのに。散々だな。」

男は、そう言って深いため息をつくと、布団を深くかぶり寝返りを打った。
ベッドはキキ……と音を立てた。

電気を落としたのは、何時間前だったろうか。男はふと時間が気になって布団から顔を出した。壁の時計を見るも、既に針は蓄光されていなかった。
音のない、明かりのない闇に男は閉じこめられているようだった。

男はもそもそとベッドから這い出て、電気を点けた。そのあと、大きな伸びをした。
急にのどの渇きを覚えて、水でも飲もうかと冷蔵庫に向かった。
ミネラルウォーターを取り出して飲もうとした矢先、ふと玄関の郵便受けに一枚のチラシがあるのが目に入った。

「あんなものあったっけ。……気付かないくらい疲れていたのかな。」

男は自分の不注意さを笑いながら、郵便受けからその紙切れを取った。

「中身はーっと、なになに……。」

『播磨べっちょない市 Vol.21』
日時:2014年9月14日(日) / 11:00~17:00
場所:姫路駅 地下通路(キャッスルガーデン)
30近くの手作り雑貨のお店が出店! お気に入りの雑貨が見つかるかも!?
さらに、お昼からは4組のミュージシャンによるライブも開催!
詳しくは、播磨べっちょない市ホームページにて!  Bigforest

「へえ、面白そうじゃないか。」

男は居間の壁に目をやり、時計を見た。始まるのは8時間後ー。
男はぐっと水を飲み、ベッドに戻って、すぅっと目を閉じた。
そして、男は明日の掃除をやめることにした。

【広報担当】

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2014-09-13 | Posted in お知らせ | | No Comments » 
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